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Student Activity Report
- OSANAI Shiori ( Graduate School of International Cultural Studies)
- 小山内 詩織 (国際文化研究科 国際政治経済論講座:D3)
2023年7月3日~2023年7月5日(金海多文化治安センター,社団法人グローバルドリーム文化研究所,金海外国人労働者支援センター,統営RCE)
私は、地方創生を達成するための人材育成のあり方について研究しております。私は修士1年目(2019年度)から「災害科学・安全学国際共同大学院プログラム:GP-RSS」に所属しておりましたが、所属して数ヶ月すると新型コロナウイルスの感染拡大が深刻な状況となり、調査のための海外渡航が出来なくなりました。特に博士課程に進学すると日韓国際比較研究が研究の核となってきたため、コロナ禍での研究遂行は容易ではありませんでした。しかしながら、2023年5月になり渡航制限が解除されるまでは、共同研究者である大邱慶北科学技術院の朴先生とオンライン会議を通して韓国での実地調査の綿密な打ち合わせを行ってきました。前述した背景により、長期間の海外での実地調査は実現しませんでしたが、渡航制限が解除されてからは、満を持して韓国での実地調査に臨むことが出来ました。
7月3日は、早朝に仙台空港を出発し、午後からは金海多文化治安センターで、金海の移民の実態について説明を受けました。その中で、移民や多文化家族などの文化統合支援のみならず、多文化家庭で起こる身近な問題にも対応することで、複文化保持者の居場所づくりを行っていることを学びました。そのあとは、社団法人グローバルドリーム文化研究所に行き、韓国に住む外国人の種類やその歴史的変遷の説明を受け、そこでは移民の人々への韓国語教室も提供しており、外国人が韓国の生活に溶け込む一助を担っていると感じました。1日目の最後の訪問先は、金海外国人労働者支援センターでした。そこでは、移民労働者が問題に直面した時に相談に乗ることが出来る相談員が配置され、多言語での相談受付によるサポート体制も整っている様子が見られました。1日を通して、韓国、特に金海の移民へのサポート体制が充実していることが分かりました。
7月4日は、韓国における持続可能な開発のための教育:ESDの実施状況やその内容について知るために、統営市のRegional Centre of Expertise:RCEを訪問しました。Leeチーム長への事前調査の内容をベースとしたフォローアップクエスチョンを中心に、韓国のESD実施状況やその内容を詳しく教えていただきました。日本と韓国の地方創生政策や教育政策については様々な文献調査を行ってきましたが、実際に地域ベースの人材育成を行っている施設を見学できたことで、より実態を身近に感じることが出来ました。
7月5日、最終日は早朝に釜山空港を出発し、仙台に帰ってきました。実地調査は2日間という短い間でしたが、コロナ禍であっても綿密な研究の打ち合わせを重ねたことによって実り多いフィールドワークが実現したと思います。研究は全てが予定通りに進むわけではないということと、想定外の状況では臨機応変な対応が必要であるということをこの海外研修を通して学ぶことが出来ました。改めて、国際共同研究に携わってくださった方々とGP-RSS事務局の皆様に感謝申し上げます。
- GUO Guangze(Graduate School of Environmental Studies)
- 郭 広澤(先端環境創成学専攻:D3)Tsinghua University, China
(2023/9/11-2023/12/11)
I came to study at the School of Environment at
Tsinghua University for a three-month doctoral research residency under
the GP-RSS program. During this exchange period, I actively participated
in the group seminars of Professor Huang’s research laboratory, where I
presented my research on enhancing methane production and nutrient removal
by integrating a high-solid AnMBR and a one-stage PNA process to treat
concentrated organic sludge. This presentation led to fruitful discussions
and valuable feedback from my peers and professors.
Additionally, I had the opportunity to visit the pilot plant of an AnMBR coupled with a low-cost nitrogen removal method for municipal wastewater treatment. During this visit, I exchanged ideas with the students operating the pilot plant regarding the process, reactor design, and treatment effectiveness. This hands-on experience and interaction deepened my understanding of the practical applications of my research.
As the top university in China, Tsinghua University offers the most advanced research facilities and experimental conditions. It is a great honor to study at this prestigious institution, and I am deeply grateful for the support from Tohoku University's advanced graduate school that made this possible. Moreover, autumn is the best season to explore Beijing. I took the opportunity to visit several famous tourist sites and enjoyed the delicious local cuisine. This cultural immersion added a rich dimension to my academic experience, making my stay in Beijing both educational and enjoyable.
- KONDO Monami(Graduate School of Environmental Studies)
- 近藤 萌波(環境科学研究科 先進社会環境学専攻)Imperial College London, United Kingdom
私は2022年2月から6月の期間に英国Imperial College Londonでお世話になりました。在籍していたRoyal School of Minesは18世紀からずっと変わらない風格ある立派な建物の中にありました。ロンドンでは地震はほとんど発生しないため古くからの建物を塗り直して使い続けており,教授の部屋には戸棚の上や天井近く,日本ではまず考えられない高さにまで植物の鉢植えが置いてあり,渡航初日にとても驚きました。お世話になった研究室では,土壌中の重金属分布とリスク管理などの調査をしている他に,最近はCO2の地下貯留に関する実験やシミュレーションを実施しており,私が在籍していた研究室(旧:駒井・渡邉研究室)の体制に非常に似ていたため,さまざまな興味を掻き立てられ,在籍学生と話すことがとても楽しかったです。私が居た学生部屋には70人程度のデスクが並んでおり,ほとんどの学生は英国籍ではなく世界各国から集まった人々でほとんどの割合を占めており,独特な雰囲気があったと思います。たまにケーキやクッキーを分けてくれたり,日本人は珍しいと交流の輪を広げてくれたりなど,親切にしていただきました。2022年の6月初週にはエリザベス女王の即位70周年を祝うplatinum jubileeが開催され,ロンドンではどこもかしこも祝福ムードで賑やかで,女王が国籍に関係なく世界中の人々に愛されていることを目の当たりにし,このタイミングに滞在できたことは非常にラッキーでした。
研究内容としては,私は土壌からの水銀放出量のデータの解釈に関してさまざまな統計解析手法を組み合わせた理解と議論を重ね,放出メカニズムの解明を目指しました。帰国後もオンライン会議を実施し,本成果として国際共著論文をJournal of Environmental Management誌に掲載することができました。旅費などに関してご支援いただきました国際共同大学院プログラムの皆様,本誌のオープンアクセス支援をいただきました附属図書館の皆様,諸々のご支援をいただきました渡邉研究室,環境科学研究科の皆様に御礼申し上げます。
- copyright (c) International Joint
Graduate Program in Resilience
and Safety Studies.